稲垣吾郎が10月26日(水)、主演映画『窓辺にて』の「第35回東京国際映画祭」舞台挨拶のため今泉力哉監督と共にTOHOシネマズ日比谷のスクリーン12に登場しました。
世界で初めて一般客の皆様の前での上映となったワールドプレミアの終了直後、まだ作品の世界観に浸っている観客の皆さんの前に稲垣が登場しました。大きな拍手で迎えられた稲垣は冒頭の挨拶で「昨日までは寒かったけれど、今日はポカポカしていてよかったです」とニッコリ。稲垣と今泉監督との出会いは今から4年前、2018年の東京国際映画祭で稲垣の主演作『半世界』(コンペティション部門観客賞を受賞)と今泉監督の『愛がなんだ』が上映されたことから始まるとあって二人でこうして東京国際映画祭に登壇していることに二人とも感慨深げ。司会者より「ホテルで女性(玉城 ティナ演じる高校生作家の留亜)がシャワーを浴びているときに、布団をかぶっているシーンが稲垣さんっぽい!」と指摘されると「それは初めての指摘です」と驚きつつ「確かに、あの状況になったら同じことをするかも…」とはにかみながら答えていました。輝くばかりのセリフがあふれているという一例として「理解なんてしないほうがいい。理解しても裏切られるだけだから」とのセリフが挙げられると「今回の場合は、茂巳の役が小説家なので、しゃべり言葉と文語的な言葉が混ざっていても成立するのかなとは思っていました」と今泉監督は解説。
さらに、今泉監督は稲垣自身がこれまでに背負ってきた期待や信頼は監督自身が想像できないものと前置きし、「稲垣さんのこれまでの経験、人生が役にのった気がしています」と稲垣が話すことでセリフが説得力を増すことや言葉が浮かない理由も説明していました。 稲垣は茂巳のセリフを「すごく理解できる」とし、「もし僕が結婚して妻が浮気をしていたら、ショックはショックだと思います。でも、その場でうまく感情表現ができないかもしれません。どのくらい落ち込んだらいいのか、どのくらい怒ればいいのか、ある種の“線”を考えてしまう自分がいると思います」と想像しながら「人の価値観はそれぞれだけど、(映画では)いろいろな登場人物が幸せになろうとしています。愛する人にも幸せになってほしいと思っていて、そこが主人公がチャーミングに感じられるところ」とおすすめしていました。
観客の皆様からのQ&A のコーナーでは時間の関係でたった一人だけが質問できることに。稲垣は「これは責任重大だ」と一言こぼす中、手を挙げた観客の方には「勇気のある方!」と微笑みながら称えていました。具体的な役作りについて聞かれた稲垣は「パブリックイメージやこんな風に演じてほしいというイメージにあてて書くあて書きではなく、素の僕にあてて書かれているように感じました。僕が言いそうな言葉が出てくるので、監督には僕が思っていることを見透かされている気がしました」とちょっぴり恥ずかしそうに微笑み、「(現場で)自然に佇んでいれば茂巳としていられました。お芝居しすぎない今泉組のお芝居のスタイルに自分をチューニングしていくという感じでした。僕にとって 最高の経験でした」と撮影を振り返っていました。
11月4日(金)公開まで間もなくという中、ますます作品への期待が高まる舞台挨拶となりました。
窓辺にて公式ホームページ:https://www.madobenite.com/