
本作は、先⽇逝去した国⺠的作家・東野圭吾さんが2014年に世に送り出し、これまでに発⾏部数約76万部を誇るベストセラー⼩説『虚ろな⼗字架』(光⽂社⽂庫刊)が原作。「少年法」の⽭盾に鋭く切り込んだ傑作「さまよう刃」から10年の時を経て、東野さんが「死刑制度」という普遍的な社会テーマに真正⾯から挑んだ渾⾝の社会派サスペンス。WOWOWと東野さんは2004年のドラマW「宿命」から始まり、本作で10作⽬のタッグとなり、2026年6・7⽉に⾏われた本作の撮影間近まで、東野さんとスタッフが⼀丸となって脚本を練り上げ完成させた、渾⾝の作品となりました。完成報告会には、WOWOW連続ドラマに初主演、そして東野圭吾作品も初主演で、“ある事件”を機に孤独と虚しさを抱えて⽇々を過ごす主⼈公・中原道正を演じる⾹取慎吾、“加害者家族”として主⼈公と対峙していくキーパーソン・仁科史也を演じる⾚楚衛⼆さん、⾚楚さん演じる史也の妻・仁科花恵を演じる蓮佛美沙⼦さん、⾹取演じる主⼈公・道正の元妻・浜岡⼩夜⼦を演じる鈴⽊杏さん、そして、超⼤作を次々と⼿掛ける⽇本映画界の名匠・瀬々敬久監督が登壇しました。
完成報告会の冒頭では、2026年7⽉末に本作の原作者・東野圭吾先⽣が逝去されたことに触れ、キャスト陣から東野先⽣への想いが語られました。今回の中原役のキャスティングに際し、東野先⽣は「⾹取さんが中原を演じることで、かつて中原が持っていた“陽”の部分が垣間⾒えるといいと思う。ぜひ演じてもらったらいいと思います」と期待を寄せてくださったとのことです。それを受け、⾹取は「そのお話を聞いて、とてもうれしく思いました。いつの⽇か先⽣にお会いできるのかなと思っていたので、とても残念ですが、先⽣が喜んでくれるような作品になるよう⾃分も頑張りました」と語った。そして、学⽣時代に多くの東野作品に触れていたという⾚楚さんは「まさか⾃分が東野先⽣の作品に出演させていただけるとは、当時の⾃分からしたら信じられないくらいうれしいこと。お会いすることはかないませんでしたが、作品に携われるのは感謝しかないです」と語り、東野作品への参加は今回が初めてという蓮佛さんと鈴⽊さんも「制作陣といろいろなやり取りをされたと聞いていたので、先⽣の想いが作品ににじんでいたらいいなと思います」(蓮佛)、「今回、演じてみて改めて先⽣の作品の持つ奥⾏きやメッセージに感動しました」(鈴⽊)と、想いを寄せました。
その後、完成報告会は本作についてのトークセッションへ。衝撃的な出来事を機に⼈⽣が変わってしまった主⼈公の中原を演じた⾹取は、「台本を読んだときに、重くのしかかるものがありました」と語り、「現場でも、その重さにやられないように背筋を伸ばして⽴ちむかっていかなければいけなかったので、演じるうえでは、⽇々そのつらさに踏ん張っていた感じです。演じた中原もどんなにつらくても⽣きなければならない。そこが撮影現場での僕とリンクしていたように思います」と振り返りました。⼀⽅、⾚楚さん演じる史也は、義理の⽗が殺⼈犯となったことで“加害者家族”として苦悩していくという役どころ。「史也は、とにかく真⾯⽬。それゆえに“加害者家族”という責任をすべて背負ってしまうキャラクター。罪の意識がべたっとこびりついている感じがありました」と説明しつつ、「義理の⽗親が殺⼈を犯してしまったという申し訳なさをちゃんと持ちながら、周りとちゃんと対峙していかなきゃいけない。⽴っているのが苦しい撮影でした」と回想。今作が初共演となる⾹取と⾚楚さん。真逆の⽴場で対峙する関係性とあって、「⾹取さんに『初めまして』と挨拶したときに『あ、今回は被害者遺族と加害者家族という役どころの線引きがちゃんとあるんだな』と感じました」と語った⾚楚さん。⼀⽅、⾹取は「そんな状況でも、初対⾯のときは『かっこいい!』と思いました。⾚楚くんは、かっこいい⼦です」と笑顔を⾒せ、⾚楚さんは思わず照れ笑い。共演シーンは深刻な場⾯が多く、現場ではあまり話ができなかったというが、⾚楚さんのクランクアップの⽇にはハグをしあったという2⼈。⾹取からは、その後もう少し⾚楚さんと話そうと追いかけたものの、すでに⾞が⾛り去るところだったというエピソードも。「⾚楚くんを追いかける前に、トイレに⾏っちゃったんですよね。⾞を⾒送りながら『トイレ、⾏かなければよかった!』と思ったんですよ(笑)」と茫然とする様⼦をコミカルに再現し、周囲を笑わせました。そんな2⼈の芝居について、瀬々監督が「⾹取くんは、現場の雰囲気を感じながら役を作り上げていく瞬発⼒がすごい。(⽯原)裕次郎さんや勝新太郎さんのような、受けの芝居がスターだなと感じました。⾚楚くんは、本⼈がそこにいるような佇まいなのに、ある⼀瞬に沸点があって、虚構度が⼀気に上がるのが印象的でした」と語る⼀幕もありました。また、中原の元妻を演じた鈴⽊さんは、⾹取と⼦役時代以来の共演。⾹取が「何⼗年ぶりの共演だけど、あのころの思い出があったから、今回の夫婦につながるものがあった」と語ると、鈴⽊さんも⼤きくうなずきつつ「隣に慎吾さんがいらっしゃると⼩さいときの⾃分に戻ったようになる。すごく頼もしかったです」と振り返りました。報告会の最後には、それぞれが本作の⾒どころを語りました。瀬々監督は「答えがなかなか⾒つからないテーマに挑戦した作品。⼈間ドラマの⼀⽅で、ミステリーとしても成⽴するよう作ったつもりです」と語り、鈴⽊さんは「完成した2話までを観ましたが、回を追うごとに印象が変わっていく感じがありました。答えが明確に出し切れないものを扱っているドラマです。今の時代は、善悪を早く決めたがるような⾵潮がありますが、それって、あやういことだよねと撮影をしながら感じました。分からないからこそ考え続けることが⼤事なのかなと。それぞれの受け⽌め⽅で感じていただけたらうれしいです」と話しました。蓮佛さんは「何をもってして償ったと⾔えるのか。10⼈いたら10通りの答えがあるでしょうし、もしかしたら答えなんてないのでは、と思ってしまうようなテーマに真っ向からむきあった作品です。フィクションではありますが、⾃分だったらどうするかなと、⾃分と対話しながら、そして⼀緒に観た⼈と『どう思った?』と会話したくなるようなドラマになっています」。⾚楚さんは「被害者遺族と加害者家族の問題、罪とどう向き合っていくのか。そして、死刑制度について。僕たち⾃⾝もお芝居をして苦しくなるシーンがたくさんありました。⼼⾝けずって作り上げたと⾔うと重たく聞こえるかもしれませんが、ミステリーとしても⾯⽩い作品です。あっという間に観ていただけるものになっています」。最後に⾹取は、「ニュースでは10秒で終わる事件も、その先に⼈⽣が壊されてしまう⼈がたくさんいて。事件を乗り越えて前を向いて⽣きている⼈もいて。ニュースを⾒ているだけではわからないような深い部分がたくさん詰まった作品です。観ているときに息をするのを忘れないようにしてください。僕も観ていて息をするのを忘れてしまったんですけど、それくらい物語に⼊ってしまうと思います。⼀⼈でも多くの⽅に観ていただけたらうれしいです」とメッセージを送り、完成報告会を締めくくりました。
■番組概要
タイトル:連続ドラマW 東野圭吾「虚ろな十字架」
放送・配信:2026年9月6日(日)放送・配信スタート(全4話)
第1話無料放送【WOWOWプライム】 第1話無料配信【WOWOWオンデマンド】
出演:香取慎吾 赤楚衛二 蓮佛美沙子 宇崎竜童 ピエール瀧 / 鈴木杏 ほか
原作:東野圭吾『虚ろな十字架』(光文社文庫刊)
監督:瀬々敬久 脚本:杉原憲明 音楽:安川午朗
企画・プロデュース:松本太一 下田淳行 プロデューサー:熊谷悠
アソシエイトプロデューサー:樋浦悠真
制作プロダクション:ツインズジャパン
製作著作:WOWOW
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