2019.04.24
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香取慎吾主演「凪待ち」完成報告会見行われる「人の優しさがこんなにも痛いものなんだ 」

香取慎吾主演「凪待ち」の完成報告会見が行われました。

撮影を終えての感想を問われると香取慎吾は第一声で「(今回演じていて)辛かったですね。人の優しさがこんなにも痛いものなんだと思った撮影期間でした」と語ったように、今までにない作品が完成したとの発言にあふれた会見となりました。

さらに「今までだったらみんなが一緒にいるところに走っていたのに、今回はそこは行くだろう、という時に人の背中に隠れることが多く、そこはやったことがなかったので気持ちよかったです」と語り、今回の役を楽しんだ様子。「撮影現場がものすごく楽しかったです。映画って監督のものだと思っているのですが白石監督が監督している姿に全スタッフ、キャストがついていっている現場にいるのがとても楽しかったです」と語りました。

共演した恒松祐里さんも「私の中で香取さんはスターであり、白石監督の作品もずっと見ていたので、このお二人のタッグに入れるのがとてもうれしかったです」と笑顔で語られました。香取も「(恒松さんとのシーンでは)娘のようで友だちのようで他では見せない郁夫の顔があり、生きることが辛くていろいろと考えなければならないことがいっぱいあるのですが、彼女とのシーンはほっとできるシーンでした」と恒松さんとの撮影について語りました。

吉澤健さんも「久しぶりに見たい映画を見た、そういう映画になっていると思います」と作品を真っ正面から皆さんにお勧めしてくださいました。さらに「香取さんの芝居がナチュラルでとてもよかった。香取さんと義理の父親的な立場と息子という役が楽しく響き合っているような感じでした」と撮影を振り返られていました。
香取も「吉澤さんと演じている時はいつもおまえだめだぞといった心の声が聞こえてくるようでした。目を合わせているようで合わせてないような感じでした」 と語るなど心を通い合わせていた様子を語りました。

リリー・フランキーさんとは香取は草彅剛とのラジオ番組の構成作家として20年以上前に出会っていたというこれまでの道のりを振り返りつつ、リリーさんも「香取慎吾のすごさを目の当たりにしたというか、毎日、この人(香取)色っぽいなと思っていました。ドキドキするとてもいい映画になりました」と語られ「リリーさんの作品もたくさん見させていただいて、一緒にお芝居したいなと思っていた方だったので今回本当に共演できてうれしかったです」と香取もリリーさんの言葉に応えていました。

白石和彌監督も「誰も見たことのない香取さんが見られます」と語り「心の救済というものを人間ドラマとして描いていけたらなという思いでつくった映画です。僕にとっても挑戦となった作品だと思います」と自信を込めて語って下さいました。
赤城聡プロデューサーも「昨今オリジナル作品で映画を作れるということが幸運な中さらに香取さんを迎えられたという幸運からはじまった作品です。白石和彌らしい作品なんですがもしかしたら香取慎吾さんにとっても白石和彌監督の作品としても今までにない新しいものと感じられる作品になっているかと思います」と言葉に力を込めて語っていました。
記者の方から香取に自分の中の狂気を引き出された感じがありますかとの質問が飛ぶと、「ありますね」と語る一幕もありました。

アクションシーンに話題が移ると「かなりの長回しであれを成立させられるのはすごいなと思いました、すごい迫力で」とリリーさんが語ると香取も「(アクションシーンで)あたらなくてNGが最悪なので本当にやってやろうというきもちでやりました。」と語りこのあたりも楽しみなところ。

最後には監督、香取からメッセージが皆さんにおくられました。

白石監督「人間、人生から転げ落ちてしまう時もありますが、生き方次第で転げ落ちる瞬間もなんとかやり直せる可能性も人間は同じくらい持っているということを、いつでも人生やり直せる、前へ向かって生きていこうということを思ってもらえる作品になっていると思います。できるだけ多くの方に届けたい映画です」

香取「ずっとこの映画の公開を待っていました。去年の石巻、そして郁男という再生しなければいけなくなった人間の姿がたくさんつまっていると思います。誰もが前向きになれるわけではないと思います。でもなんとか生きている限り前を向いていなければならない。そんな男の姿を見て少しでも自分も前に進もうと思っていただけたらと思います。よろしくお願いいたします」

6月の公開に向けて今後も出演者の皆さんの声が聞こえる機会が増えそうです。

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